Python int()
関数は、浮動小数点数や文字列を整数に変換するための必須ツールです。Python では数値を扱う機会が非常に多く、この投稿では int()
関数の詳しい使い方について説明します。
目次
Python int() 関数とは?
int()
関数は、Python で値を整数(integer)に変換する役割を持ちます。整数は小数点のない数値を指します。int()
は、主に文字列や浮動小数点数(float)などのデータ型を整数に変換する際に使われます。
例えば、”123″ という文字列を数値の 123 に変換するには、int("123")
を使います。このように、int()
は数値の変換作業で非常に役立つ関数です。
integer_value = int("123")
type(integer_value)
print(integer_value)
下記の結果から、文字列 “123” が整数型の数値 123 に変換されたことがわかります。それでは、具体的にどのように int()
を活用できるでしょうか?
int() 関数の基本的な使い方
文字列を整数に変換
Python では、文字列として表現された数値を整数に変換する際に int()
を使用します。主にユーザー入力を受け取る際に頻繁に使用されます。例えば、ユーザーが入力した年齢を整数として処理する場合に便利です。
age = input("年齢を入力してください: ")
age = int(age)
print(f"あなたの年齢は {age} 歳です。")
input()
関数は常に文字列を返すため、入力値を計算に使用する際には必ず int()
で変換する必要があります。
浮動小数点数を整数に変換
浮動小数点数(float)を整数に変換する際にも int()
を使用できます。この際、小数点以下は切り捨てられます。つまり、int()
は小数点を除去し、整数部分のみを返します。
int(10.99)
int(3.14)
小数点以下が単純に切り捨てられるため、四捨五入は行われないことに注意してください。
基数変換
int()
関数は第2引数として基数(base)を指定することができます。デフォルトでは 10 進数(Decimal)で動作しますが、2 進数(Binary)、8 進数(Octal)、16 進数(Hexadecimal)などの基数を使用することができます。この機能はコンピュータシステムやネットワークプログラミングで非常に便利です。
print(int("1010", 2))
print(int("12", 8))
print(int("A", 16))
このように、基数変換を通じてさまざまな数値表現を簡単に処理できます。下記の図では、2 進数 1010、8 進数 12、16 進数 A がすべて 10 進数の 10 に変換されたことが確認できます。
注意点: 変換できない値
すべての文字列が整数に変換できるわけではありません。例えば、”hello” のような文字列は整数に変換できず、変換を試みると次のように ValueError: invalid literal for int() with base 10: 'hello'
というエラーメッセージが発生します。そのため、int()
関数を使用する際には、変換する値が数値形式であるかを確認することが重要です。
以下のコードのように、try-except
構文を使用して変換不可能な値に対する処理を安全に行うことができます。
try:
print(int("hello"))
except ValueError:
print("変換できない値です。")
下記の図では、ValueError
メッセージを表示せずに安全に例外処理が行われた結果が確認できます。
まとめ
Python の int()
関数は、文字列や浮動小数点数などのデータを整数に変換する際に非常に便利なツールです。基本的な使い方以外にも、基数変換やデータ検証など、さまざまな状況で活用できます。特に、大規模データを処理したり、ユーザー入力を検証する際に頻繁に使用されるため、その重要性は非常に高いです。ただし、変換できない値についてはエラーが発生する可能性があるため、事前に対処することが重要です。
これで、int()
のさまざまな機能と使い方を理解したので、Python コードをより効率的に作成することができるでしょう。int()
はシンプルですが、非常に強力な機能を持つ関数です。