Python abs()の使い方3選

Python abs()内蔵関数は、数値の絶対値を返す簡単で便利な関数です。このポストでは、abs()関数の動作原理、使用例、そして実生活での応用方法を紹介します。

Python abs() 内蔵関数とは?

abs()関数はPythonの内蔵関数の一つで、数値の絶対値を返します。絶対値とは、数値の符号(正または負)を取り除き、数値そのものだけを残す値です。例えば、-3の絶対値は3であり、3の絶対値も3です。

abs()関数の基本文法

abs()関数の基本文法は以下の通りです。

Python
abs(number)
  • number: 絶対値を求めたい数値。この数値は整数、浮動小数点数(float)、または複素数(complex)であることができます。

関数は入力された数値の絶対値を返します。

オブジェクトから実行する

abs()は通常の内蔵関数として使用されますが、値オブジェクトのメソッド実装としても利用できます。

Python
num = -3
num.__abs__()

使用例

整数での使用

整数をパラメータとして渡すと、符号のない整数が出力されます。

Python
print(abs(-10))
print(abs(5))

下の図のように、-10は10として出力され、5はそのまま5として出力されます。

図1. Pythonのabs()関数を整数に適用した結果
図1. Pythonのabs()関数を整数に適用した結果

浮動小数点数での使用

浮動小数点数の場合も、絶対値は整数と同様に符号のない浮動小数点数として出力されます。

Python
Pythonprint(abs(-3.14))
print(abs(0.0))

下の図のように、-3.14は3.14として出力され、0.0はそのまま0.0として出力されます。

図2. Pythonのabs()関数を浮動小数点数に適用した結果
図2. Pythonのabs()関数を浮動小数点数に適用した結果

複素数での使用

Pythonでは、複素数は実部と虚部から構成されます。abs()関数を使用すると、複素数の大きさ(絶対値)が返されます。複素数の大きさはピタゴラスの定理を使って計算されます。

Python
complex_number = 3 + 4j
print(abs(complex_number))  # (sqrt(3^2 + 4^2) = 5)

下記のように、複素数の場合でも絶対値が出力されます。

図3. Pythonのabs()関数を複素数に適用した結果
図3. Pythonのabs()関数を複素数に適用した結果

abs()関数の実生活での応用

abs()関数は、さまざまな状況で役立ちます。例えば、二点間の距離計算や負の値の処理で使用できます。

二点間の距離計算

平面上の二点 (x1, y1)(x2, y2) 間の距離 d は、次のように計算できます。

Python
import math

x1, y1 = 0, 0
x2, y2 = 3, 4

distance = math.sqrt(abs(x2 - x1)**2 + abs(y2 - y1)**2)
print(distance)

下記は、二点間の距離を計算した結果です。

図4. Pythonのabs()関数を使った距離計算の例
図4. Pythonのabs()関数を使った距離計算の例

負の値の処理

データ処理の過程で負の値を取り除く際にも、abs()関数は有効です。例えば、株価変動を分析する際に、変動幅の大きさを計算することができます。

Python
price_change = -7.25
print(abs(price_change))

まとめ

Pythonのabs()関数は非常にシンプルですが、さまざまな状況で強力なツールとして活用できます。数値の絶対値を求めたい時には、いつでもこの関数を使用することができます。この関数の使い方とさまざまな応用例を覚えておけば、コードを書く際により効率的で直感的なアプローチが可能になるでしょう。このポストでは、Pythonのabs()関数の基本的な使い方から、実生活での応用方法までを解説しました。参考になれば幸いです。

リファレンス

関連ポスト

コメントする